U:理解(Understanding)

モルツ博士は、成功する人格について「SUCCESS」という言葉を使って説明しています。彼は、成功する人格は次の7つの要素で構成されていると考えます。つまり、S:方向性の意識(Sense of direction)、U:理解(Understanding)、C:勇気(Courage)C:思いやり(Charity)、E:尊重(Esteem)、S:自信(Self-confidence)、S:自己受容(Self-acceptance)の7つです。

ここでは、U:理解(Understanding)について解説します。

 

U:理解(Understanding)

モルツ博士は、人間関係が上手く行かない原因のほとんどが誤解によるものだと指摘しています。人間は、相手が自分の考える通りの反応や態度・行動を示してくれない時、怒りや憎しみの感情と抱くようになります。一方で、人は物事の真実に基づいて反応するのではなく、自分が抱いているイメージに基づいて反応するという事実があります。

例えば、相手は必ずしも自分に対して悪意を持っているわけではないけれども、ある状況に対して自分とは異なる解釈をしたために、一見、悪意を持っているかのような言葉を発したり、態度ととったりすることがあるというわけです。こうした時は、相手のことを意地の悪い人間だと考えるのではなく、たとえ間違っていたとしても、誠実な人だと信じることによって人間関係が改善されていくのです。


自問してみよう

こうしたときに自問すべきことがあります。

「あの人はこれがどう見えるのだろうか?」
「あの人はこの状況をどう解釈しているのだろう?」
「あの人はそれをどう感じているのだろう?」
(『潜在意識が答えを知っている!』(p165)より)


他人を理解し、自分に対して誠実であれ

上記の自問は、他人がどうしてそんな行動をとるのか理解しようとする姿勢に繋がります。人間は、環境や状況を自分にとって都合の良いように解釈しようとします。しかし、これは、相手だけでなく自分にも当てはまることなのです。なので、常に自らを省みて、言い訳をすることで自分自身を騙していないかをチェックする必要があります。

成功する人格を持つ人は、人を騙したり欺いたりしないだけでなく、自分に対しても誠実であろうとします。つまり、自分の過ちや欠点を素直に認め、自分を騙さないように心掛けているのです。