モルツ博士は、成功する人格について「SUCCESS」という言葉を使って説明しています。彼は、成功する人格は次の7つの要素で構成されていると考えます。つまり、S:方向性の意識(Sense of direction)、U:理解(Understanding)、C:勇気(Courage)C:思いやり(Charity)、E:尊重(Esteem)、S:自信(Self-confidence)、S:自己受容(Self-acceptance)の7つです。
ここでは、これら7つのキーワードについてご紹介します。
S:方向性の意識(Sense of direction)
人は、ある目標を達成してしまうと途端に不安に襲われることがあります。明確な目標を持っている間は、その目標達成を生きがいに積極的に生きることができるのですが、いざ目標を達成してしまうと生きがいを失い、守りの人生を生き始めることになるのです。このような状態にならないためには、絶えず新しい目標を見つけ出すことが必要になります。
U:理解(Understanding)
モルツ博士は、人間関係が上手く行かない原因のほとんどが誤解によるものだと指摘しています。人間は、相手が自分の考える通りの反応や態度・行動を示してくれない時、怒りや憎しみの感情と抱くようになります。一方で、人は物事の真実に基づいて反応するのではなく、自分が抱いているイメージに基づいて反応するという事実があります。
C:勇気(Courage)
サイコサイバネティクスでは、正しい目標設定の重要性をくり返し唱えていますが、当然ながら、成功するためには行動する勇気が欠かせません。目標さえ描けば、後は寝て暮せば良いというわけではないのです。行動しない限り決して目標は現実のものにはならないのです。
C:思いやり(Charity)
モルツ博士は、成功する人というのは、他の人に対する関心や敬意を持っていると述べています。それは単に、自分が成功するためには他の人のニーズや興味を知っておく必要がある、という理由からではなく、純粋に相手をひとりの人間としてその尊厳を大切にしているからだと言います
E:尊重(Esteem)
モルツ博士は、成功する人格に必要な要素として「尊重」というキーワードを取り上げています。特に、ここで指摘しているのは自分に対する尊重という観点です。これに関して次のように述べています。
S:自信(Self-confidence)
モルツ博士は、小さな成功が自信に繋がり、これがより大きな成功への踏み台となると言います。これが「成功が成功を生む」という言葉の意味です。例として、ボクサーの練習方法を取り上げています。
S:自己受容(Self-acceptance)
自己イメージについてモルツ博士は、次のように述べています。「適切でリアルな自己イメージは驚くべき結果を生み出すが、それは自分を変容させることによってではなく、自分を認識し、自分を発露することによってもたらされる」。